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| アトピー治療の症例8 |
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| 【症例8】24歳 男性 |
【既往歴】 |
小児アトピー性皮膚炎 |
【家族歴】 |
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【現病歴】 |
小児期にアトピー性皮膚炎に罹患した。
漢方治療で寛解したが高校時再燃。初めは、アトピー性皮膚炎ガイドラインの指す軽症であったが、体質改善を謳っている医療機関でステロイドの全身投与(注射・内服)を受けている経過中、増悪し当院を受診した。 |
【初診時所見】 |
顔・首、項部、前胸部、腹部、両上肢に中等度の皮疹を認めた。
通院中の医療機関からは、セレスタミン1錠/日、ステロイド注射〔薬品名不明)を1回/月受けていた。 |
【血液検査所見】 |
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【治療経過】 |
掻爬による痛みを合併した項部に部分テストを行なった。 |
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【項部治療前】
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体質改善を目的にステロイドの全身投与を受けている患者さんです。
詳細は分かりませんが一月に1〜2度ステロイド注射をし、日々はセレスタミンを内服しています。この治療は非常に過激と言ってよいと思います。
一般にアトピー性皮膚炎にステロイドの全身投与は余程のこと(最重症例で入院を要するような場合)が無いと行いません。セレスタミンも勿論ステロイドを含んでいます(プレドニン換算で約1.7mg)。
またステロイドを投与しても、体質改善は起こりません。ステロイドの血中濃度を保っている間は症状は収まりますが、低くなればまた再燃します。しかもリバウンド現象が起き、症状は増悪します。実際本症例も初めは軽症であったのですが、数カ月のうちに中等症になってしまいました。またステロイドを長期に渡って使用すれば、元々ステロイドホルモンを作る副腎皮質の機能自体も低下します。
如何にステロイドの副作用を起こさないかを目的に外用剤を用い、その外用剤も如何に弱めに抑えるかが、アトピー性皮膚炎の基本であるのに対し、本症例のように軽度であったアトピー性皮膚炎に先の治療は大いなる疑問を持たずにはいられません。
一番痒く、また寝ている間の掻爬による糜爛形成で、痛みも伴っていた項部に金糸テストを行いました。 |
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症状は改善しています。
夜間の掻爬も無くなったようで、糜爛も消失しています。
テスト後もステロイドの全身投与は続いていますが、
@他の部位(金糸が入っていない部位)の症状は、変化無く痒みを伴う。
Aご本人も、日中痒みの軽減を自覚している。
B術前に使用していた外用剤も術後は使用していない。
以上から、まだ最終判断は出ませんが金糸効果は出ていると判断してよいと思います。 |
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| コメント(内山) |
本症例はアトピー患者さんの切実なる思いから起こった不幸な出来事と思います。
「ステロイド”外用剤”を使わず、体質改善をしましょう」と聞けば、試してみようと思うのは十分理解できます。問題なのは、ステロイド全身投与で体質改善を得られるとしてそれを行い、患者の質問にはまともに答えない(というか答えられない)、そして多くの患者が通っている点です。
かく言う私も「ステロイドは使わず、アトピー性皮膚炎を治しましょう」と謳っているので、金糸治療術の適応はより慎重にと考えています。テストはその一環です。美容目的を含め、総数500例以上金糸を用いて来て、その有用性と安全性には私自身確固たるものがありますが、やはりテストを行ってから次を決めることが大切と思います。
本症例の今後は、テスト経過を追うと同時に、可及的早急にステロイド全身投与からの離脱を計ることが必要です。 |
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